Q.私も相続人のはずなのに無視されています・・・

私には何の相談もなしに勝手に相続手続が進んでいるようです。少なくとも「遺留分」という権利があるはずと聞いたのですが、どうしたらいいのでしょうか?

A.遺言書の有無などを確認していきましょう。

親の死亡により相続が発生し、子が相続人となる場合、ご実家から離れたところにお住まいの方が、他の兄弟との話し合いから取り残される形になってしますことがあります。これは事実としてそうであるケースだけでなく、話し合いに参加できていない側が過剰に思い込んでしまうケースもありますので、慎重に状況を判断する必要があります。

その上で、「勝手に手続きを進める」ことができるかを考えてみますと、実際はそれほど簡単な話ではありません。例えば預貯金であれば、金融機関は「相続人全員の実印を押した依頼書(または預金相続届など)」を求めるのが通例ですし、不動産の登記に使う遺産分割協議書であっても、相続人全員の署名押印が必要になります。

ただし、法的に有効な遺言があれば話が変わってきます。遺言書によって手続きを進めることが出来るからです。そこで遺言書の有無と、その内容があなたにとって不利なものであるかどうか、という点が確認すべきポイントであることがお分かりになるでしょう。

もし遺言書が存在し、その内容があなたの遺留分さえ侵害するようなものであるならば、対応を考えなければなりません。考え方は大きく2つに分かれます。

  1. 遺留分の権利を主張する
  2. 故人の遺志を尊重し、遺言にしたがう

遺留分を侵害されていても遺言にしたがう、というのも1つの選択です。権利のある遺産といっても、元は故人の苦労の上に蓄えられた財産であるケースが多いでしょう。故人への尊敬・感謝の念から、遺言に全面的にしたがうのも立派なお考えと思います。

一方で財産形成には家ごとの事情があり、単に故人1人の努力だけでなく、周囲の助けがあってはじめて故人名義の財産を成し得たようなケースもあることでしょう。そのようなケースにもかかわらず、晩年のわずか数年の不仲が原因で、不本意な遺言を残されてしまった場合には、納得できない方がふつうです。権利を主張するためには「遺留分減殺請求」を行いましょう。しかし、その前に、相続人の間できちんと話し合いができないかどうかを再検討することも忘れないで下さい。

現状ではお話し合いに参加できていないとのことなので、心細い場合には行政書士などの専門家に早めにご相談下さい。