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遺留分とは

全遺産を他人に・・・そんな遺言無効じゃないの?

葬儀を終え初七日も済んで、さて遺産分割の話し合いが必要だとなったところが突然見も知らぬ女性が訪ねてきて「実は遺言書を預かっています」と言い出す。見ると、全遺産をその女に譲るという内容! 親戚一同目を白黒させるが果たしてこの遺言、無効か有効か?・・・

さてさてドラマのようなこのシチュエーション、遺言書が無効になるにはいろいろの理由がありますので一概には有効・無効とは言えませんが、「だってアカの他人に全財産がいくなんてまともじゃない」という理由だけでは、この遺言書の内容全部が無効にはなることはありません。

遺言書が有効なら、全遺産は渡すしかないのか

他人に全遺産を譲り渡す旨の遺言書が有効だとしても、ただちに相続人の取り分はゼロにはなりません。遺言者が自由に財産処分できるように、というのが遺言書の原則ですが、まったく自由であると問題がおこります。万が一、自宅土地建物を含む全財産を他人が譲り受ける旨の遺言があれば、同居の家族は突然自宅から叩き出されることになってしまいます。
そこで民法では、兄弟姉妹以外の相続人には最低限の取り分を保証することにしています(つまり、兄弟姉妹およびその代襲相続人の甥姪には遺留分の権利はありません)。この最低限の相続分のようなもの、取り分のことを遺留分といいます。

遺留分はどれくらいなのか

では遺留分はどれくらいになるのでしょうか。
大まかに言えば「直系尊属のみが相続人になる時は遺産の3分の1、それ以外の時は遺産の2分の1」が遺留分となります。

仮に「アカの他人A氏に全遺産を譲る」旨の遺言があったケースを考えてみましょう。相続人が配偶者と子1人であれば、遺産の半分はA氏に遺贈、残り半分が相続人である配偶者と子の遺留分となります。その遺留分を配偶者と子で分けるのです。

厳密には、「遺留分の計算の基礎となる財産」は相続分の計算の時とは違ってきますので注意が必要です。また、遺留分の権利どおりに遺産を受け取るには遺留分減殺請求という手続を踏まねばなりません。

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